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量子ナノ医療研究センター(QNMセンター)は、京都大学の指定国立大学法人構想の取り組みの一つであるOn-site Laboratoryとして認定され、2019年10月に京都大学の物質-細胞統合システム拠点(iCeMS)内に開設されました。
量子ビームの研究とナノ材料の研究の融合によって生み出される新しい学術分野を開拓、発展させることを目的としています。 X線、荷電粒子、中性子など、さまざまな種類の量子ビームが生成され、医療において重要な役割を果たしています。 一方で、量子ビームに反応するさまざまな元素を含有するナノ材料が作成されています。 これら2つの異なる研究分野が融合することで、新たな医療革新につながる可能性があると考えています。 QNMセンターでは、これらの点に関する議論のプラットフォームを提供することも目指しています。
QNMセンター設立のアイデアは、2018年11月にUCLAのCNSIで開催された京都大学-UCLA合同国際シンポジウムで生まれました。 「物理学の進展と医学応用(物理学、ナノ材料科学のバイオ、医療応用)」と題されたこのシンポジウムでは、物理学、ナノ材料、医学の融合について白熱した議論が交わされました。 2日間にわたるシンポジウムには約200人の参加者が集まり、京都大学からは副学長を始めとする13名の教職員が参加しました。
また、このシンポジウム開催には、CNSI、MIMG、UCLAジョンソン総合がんセンター、UCLA デヴィッド・ゲフィン医科大学院、UCLA臨床およびトランスレーショナル科学研究所(CTSI)、UCLA Interdisciplinary and Cross Campus Affairs、独立行政法人日本学術振興会サンフランシスコ研究連絡センター、及び京都大学国際シンポジウムからのサポートを受けました。
2019年10月5日には、UCLAからジーン・ブロック UCLA学長、ディノ・ディ・カルロ教授を迎え開設セレモニーが開催されました。京都大学からは湊長博プロボスト理事・副学長(当時)、河野泰之副学長・国際戦略本部長、森重文高等研究院長、北川進iCeMS拠点長をはじめ多くの方が出席しました。
セレモニー後のレセプションでは、UCLAとiCeMSの参加者により、科学的相互作用のさまざまな可能性が議論されました。
QNMセンターでは、学問領域の垣根をこえた異分野融合を目指して、量子医学をテーマにしたシンポジウムやセミナーなどを開催しています。これらの活動は、UCLAのカリフォルニア・ナノシステム研究所(CNSI)、およびDept. of Microbiology Immunology & Molecular Genetics(MIMG)と連携して行っています。
また、日本にある医学研究のためのユニークな2つの施設とも緊密に連携していきたいと考えています。世界最大のシンクロトロン施設の1つである大型放射光施設(Spring-8) と、もう1つは京都大学が運営する研究用原子炉です。 どちらの施設も、京都大学のメインキャンパスから約2時間の場所にあります。